有価証券
有価証券とは各種の権利を表象する証券のことです。
代表的な物としては株券、社債券、国債証券、約束手形、為替手形、小切手、新株予約権証券、等々です。
商品券や乗車券、入場券、宝くじや馬券なども有価証券といえば有価証券です。
株式に関しては現行会社法施行により株券不発行が原則となり、現在株券を発行している会社も徐々に株券不発行会社に移行することになるので、有価証券としての株券は姿を消す運命にあります。
有価証券には記名式と無記名式、額面価格ある有価証券と額面価格無き有価証券との分類することができます。
例えば株券は記名式の額面価格無き有価証券ということになります。
社債や国債は記名式の額面価格ある有価証券、手形や小切手もそうです。
一方、商品券や入場券は無記名式の額面価格ある有価証券ですね。
宝くじの額面金額というのは、いくらになるのでしょう。
販売価格の300円(ジャンボ宝くじの場合)が額面価格なのでしょうか、それとも、一等の1億5年万円(でしたっけ?)が額面価格なのでしょうか?商法上は有価証券の範囲は限定されているし、その性質も法律に定められているので、紛れが無いのですが、一般にいう、いわゆる有価証券はもっと範囲が広いし、その点、刑法上の有価証券は一般的な有価証券の概念にかなり近いです。
テレホンカードなどのプリペイドカードは有価証券に含まれるかという議論がありましたが、刑法判例はこれに肯定的です。
EdyやSuicaなどのプリペイドカードが急増する中、これを有価証券に含めないと法律の隙間ができてしまうので、素直に認めてくれないと困ったことになると思います。